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歩みを止めないI先生の思い(前) 2023年7月28日

一、ご高齢の内科医
 I先生は御年83歳になられる外科から内科に転科された先生になります。

I先生は長らく弊社にご登録をいただいていたもののご年齢の壁があり、ご満足頂けるような紹介ができておらず、社内担当者を何人か経て私が担当することになった先生でした。

一先ず、I先生に面談をお願いして日程を決めたあと、今までの紹介の経緯などをたどっていきました。
じっくりその経緯をたどっていた際に一つ気になる点がありました。

「少し話が噛み合わないタイミングがある」と。
先ずはI先生にお会いして話を伺うことが先決、自分で先生のご印象を確認したいと思いました。
そして面談当日を迎えI先生との待ち合わせに向かいました。
二、海外ご出身のI先生
 駅で待ち合わせた際にお見受けしたI先生のたたずまいは、背筋のピッとした清潔感のある老紳士でした。

話を進めていくと非常に明るい性格で話の内容も面白い先生でした。
ただ、自分も「あれ?」と思う瞬間がありました。
言葉のイントネーションが少し違うのです。はじめはどこかの訛りがのこっていらっしゃるのかと思っていましたが、1時間半ほどいろいろ掘り下げて伺っていった際に、そう感じた理由がわかりました。

「私の両親は、実はカンボジア人なんだ」と。
それまでのひっかかりがスーっと抜けていきました。とても明るくお話好きの中に時折見せる少し影のある表情の理由はそこにあるんだと思いました。

I先生のお父様は貿易商を営んでおり、比較的裕福なご家庭だったそうです。
そのため、I先生が中学生のときにお父様の仕事の影響で日本に来ることになりその後はずっと日本で過ごされてきたとのことでした。
三、使命を持った医師
 その後の日本で過ごされてきた期間の母国カンボジアの状況はポルポト率いる「ポル=ポト派」の独裁政治のもと、大量虐殺が行われました。

I先生はその話をしながら「私は、家庭の事情だったとは言え、その影響を受けることなくこうやって生き延びることができました。だから私の人生は、一生死ぬまで医療で人を助ける使命があるんです。」と瞳にいっぱいの涙を浮かべておりました。
その話と先生の様子を見て、私ももらい泣きしてしまいました。
非常に明るく楽しい話をされるI先生にこんな背景があったなんて。
四、先生の思いに答えたい
 その話を聞き終えた私は「I先生の思いに必ずお答えいたします。I先生がご活躍いただける医療機関を絶対にご提案もうしあげます」と何のあてもないのに宣言しました。

I先生も「よろしくお願いしますね。こんな話をしたのは初めてだよ」と泣きながら仰いました。私はこの医師紹介業という仕事を通じて、世界でおきた悲劇を身近に感じるなど思いもしていませんでしたがこの世の中で生きている人々は、I先生のような使命感を持って生きている人がいることを知り胸が熱くなりました。
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